宇宙飛行士が語る新型コロナ時代を生きるヒント
The View From Space
――宇宙から地球を見た経験から、世界でいま起きていることについて他の人々とは別の見方ができるのでは?
宇宙に行ったことで強く感じたのは、全ての人類が同じ「故郷」を共有しているということだ。この病気(新型コロナウイルス感染症)も、1つの町や州、国ではなく、全世界で発生している。だから忘れないでほしい。私たちは孤独ではないのだ、と。
――あなたは宇宙飛行士として、多くの時間を孤独の中で過ごしてきた。今、家に閉じ籠もっている人々にアドバイスできることは?
人とのつながりを維持すること。毎日規則正しい生活をすること――起きて歯を磨き、運動をする。運動は体と同じぐらい、心の健康のためにも大切だと思う。仕事でも趣味でも、何かやる意味のあることを見つけるのも重要だ。
そして今、最も大切なのは健康を維持すること。スペースシャトルでは非常に狭い空間を7人で共有していた。その経験から学んだのは、他人の存在を意識してプライバシーを尊重することだ。ニューヨークのアパートを数人でシェアするのは、スペースシャトルを数人でシェアするのとよく似ている。
<本誌2020年5月19日号掲載>
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