最新記事

香港デモ

香港、民主化求める反政府デモで12━65歳の230人逮捕 報道関係者にも催涙スプレー

2020年5月11日(月)19時25分

香港メディアの報道によると、民主化を求めるデモで200人超が逮捕された。写真は10日、香港でデモ参加者を拘束する警官(2020年 ロイター/Tyrone Siu)

香港当局は11日、民主化を求める10日のデモで12━65歳の230人を逮捕したと発表した。ショッピングモールでの集会が街頭での騒乱に拡大した。

数百人の武装警察がデモ隊の排除に動員された。

逮捕理由は違法な集会、警察官の襲撃、あるいは身分証明書を提示しなかったことだとしている。

病院関係当局は18人が病院に搬送されたと明らかにした。

抗議デモの現場から生中継された映像では、武装警察が記者を押しのけたり、デモ隊や記者に唐辛子スプレーを噴射したり、一般人や記者に職務質問をしている模様が見られた。

地面に押さえつけられるデモ参加者や小競り合い、出血している人々も映っていた。

香港ジャーナリスト協会は、一部の記者が取材を妨害されたと主張。「催涙スプレーを浴びた何人かのジャーナリストは応急処置を受けさせてもらえず、撮影を停止するよう要求された」という。

警察は現在のところ、コメントの要請に応じていない。

新型コロナウイルスの感染拡大により、香港の民主化を求める抗議デモは今年下火になっていたが、最近、民主活動家が相次いで逮捕されたことや、中国当局が香港問題への介入姿勢を強めていることが、本格的な抗議活動の再開を招いた。

武装警察は抗議デモ参加者に対し、香港政府が新型コロナ対策で9人以上の集会を禁じており、抗議デモは違法だと通告した。

*内容を更新しました。

[香港 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


ショッピング内で民主化を要求するデモが行われ、200人以上が逮捕された。 The Telegraph / YouTube


20050519issue_cover_150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年5月19日号(5月12日発売)は「リモートワークの理想と現実」特集。快適性・安全性・効率性を高める方法は? 新型コロナで実現した「理想の働き方」はこのまま一気に普及するのか? 在宅勤務「先進国」アメリカからの最新報告。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:アフリカのコロナ犠牲者17万人超、予想を

ワールド

米上院、つなぎ予算案可決 政府機関閉鎖ぎりぎりで回

ワールド

プーチン氏「クルスク州のウクライナ兵の命を保証」、

ビジネス

米国株式市場=急反発、割安銘柄に買い 今週は関税政
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の「トリウム」埋蔵量が最も多い国は?
  • 4
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ…
  • 5
    中国中部で5000年前の「初期の君主」の墓を発見...先…
  • 6
    自分を追い抜いた選手の頭を「バトンで殴打」...起訴…
  • 7
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「天然ガス」の産出量が多い国は…
  • 9
    「紀元60年頃の夫婦の暮らし」すらありありと...最新…
  • 10
    SF映画みたいだけど「大迷惑」...スペースXの宇宙船…
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
  • 5
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 6
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 7
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 8
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 9
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 10
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中