コロナ対策の優等生、台湾の評価が急上昇
Taiwan Scores Points in Virus Battle
皮肉なもので、中国が「コロナに勝った」と虚勢を張れば張るほど、独自の対応で感染拡大を防いだ台湾の実績が際立つ。中国は今も医療物資の「寄付」と称して実際には輸出をしている。支援先の国を過去の「忠誠度」に応じて選別してもいる。外交官は口を開けばアメリカを非難しているから、習の言う「人類共同体」はますます空々しく聞こえる。
中国の強権的な隔離政策が有効だったのは専門家も認めるところだが、それを称賛する声よりも初期段階での情報隠蔽や死者数の過少申告を非難する声のほうが大きい。
宣伝戦で最終的にものをいうのは発信する情報の信憑性だ。今までの経緯を見る限り、透明性でもスピード感でも軍配は台湾に上がる。
From thediplomat.com
<本誌2020年4月21日号掲載>
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2020年4月21日号(4月14日発売)は「日本人が知らない 休み方・休ませ方」特集。働き方改革は失敗だった? コロナ禍の在宅勤務が突き付ける課題。なぜ日本は休めない病なのか――。ほか「欧州封鎖解除は時期尚早」など新型コロナ関連記事も多数掲載。