ユニセフ、26年度予算は24年から2割減と想定 米の拠出削減で

国連児童基金(ユニセフ)は15日、トランプ米大統領が世界に対する人道支援を削減したことにより、2026年度の予算が24年度と比べて少なくとも20%縮小すると予想した。写真はスイスのジュネーブのユニセフ事務所で2017年撮影(2025年 ロイター/Denis Balibouse)
Michelle Nichols
[国連 15日 ロイター] - 国連児童基金(ユニセフ)は15日、トランプ米大統領が世界に対する人道支援を削減したことにより、2026年度の予算が24年度と比べて少なくとも20%縮小すると予想した。
24年度の予算は89億ドル、今年は85億ドルと見込まれている。
ただユニセフの広報担当者は、25年度の資金状況は変動していると指摘。「ここ数週間、多くの国連機関を含む世界中の人道支援・開発機関が資金危機のさなかにあることが明らかになった。ユニセフも例外ではない」と述べた。
米国には言及していないが、同国は長年ユニセフへの最大拠出国で、昨年は8億ドル以上を拠出した。
広報担当は「現在、26年には組織全体の財源が24年と比較して少なくとも20%減少するとの想定に基づいて作業を進めている」と述べた。
トランプ政権は1月の発足以来、「米国第一主義」の外交政策に沿って数十億ドル規模の対外援助を削減している。
国連人道問題調整室(OCHA)は先週、最大の拠出国である米国が資金を削減したため5800万ドルの資金不足に直面しているとして、職員20%を削減すると発表した。