「火星探査」で学んだ隔離生活を楽しむ9つのコツ
Living Life at a Distance
■五感を刺激する
「火星」での意外な発見の1つは香りの重要性だ。食品のにおいを当てる実験で新鮮なパイナップルの香りに感動し、草の香りやゴムのにおいに地球が恋しくてたまらなくなった。
安らぎを感じるものに囲まれ、できれば花や植物を飾り、エッセンシャルオイルやスパイスの香りを嗅ぐ。変わった映画やお気に入りのテレビゲーム、音楽を楽しむ。熱いお風呂に入り、ストレッチをし、冷たいシャワーを浴び、自分の身体を意識しよう。
■退屈を楽しむ
私は退屈したことなんてない──。実験前はそう思っていた。でも実際はほとんど常に退屈で、新しくて面白そうな何かを探してばかりいるのに気付いた。
いら立ちや退屈を感じたら、科学者か芸術家のように面白がってみよう。私は元科学者でジャーナリストだが、実験後は詩や連想に割く時間が増え、表現も以前より婉曲的になった。たまには負の感情に浸ってみるのも悪くない。
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<本誌2020年4月14日号掲載>
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2020年4月14日号(4月7日発売)は「ルポ五輪延期」特集。IOC、日本政府、東京都の「権謀術数と打算」を追う。PLUS 陸上サニブラウンの本音/デーブ・スペクター五輪斬り/「五輪特需景気」消滅?