新型コロナウイルス患者が中国外で急増 感染拡大巡る懸念で世界株安
WHOはパンデミック阻止に注力呼びかけ
WHOのテドロス事務局長は「パンデミックという言葉は事実にそぐわない」とし、「パンデミックの可能性に備えながら、パンデミック阻止に注力すべきだ」と語った。イタリアやイラン、韓国での感染例急増については「深刻な懸念」と表明。同時に、世界的に制御不可能な状態に陥ってはおらず、多くの死者も出てないと指摘した。
国連のグテレス事務総長は新型ウイルスの封じ込めはなお可能としつつも、「必要とされる措置を全て講じなければ、制御不可能となり、世界の公衆衛生や経済に多大な影響をもたらす可能性がある」と警鐘を鳴らした。
米ホワイトハウス報道官や政権筋によると、トランプ政権は新型ウイルス対策強化に向け、議会に緊急の財政措置を求めることを検討している。米紙ワシントン・ポストなどによると、トランプ政権は10億ドルを議会に要請する可能性があると報じた。
一方、中国では23日時点の新規感染者が409人となり、前日の648人から増加ペースが鈍化。これまでに本土で確認された感染者は累計7万7150人、死者は2592人。
しかし、中国保健当局によると、これまでに3000人超の医療従事者が新型ウイルスに感染。大半が新型ウイルスの発生源とされる湖北省で働くスタッフだという。