ウクライナ疑惑めぐる弾劾裁判でトランプに無罪評決 共和党の造反はロムニーだけ
造反のロムニー氏がトランプ氏批判
2012年の大統領選で共和党の指名候補だったロムニー氏は、「権力乱用」に関する評決で有罪に賛成票を投じ、共和党で唯一の造反者となった。ロムニー氏は、ウクライナにバイデン氏の調査を働きかけた大統領の行為は「重大な誤り」だとし、トランプ氏は「国民の信頼をひどく悪用するという罪を犯した」などと非難した。
ロムニー氏は弾劾裁判で「われわれの選挙権、国家安全保障、基本的価値観に対する言語道断の攻撃だ。大統領の職を維持するために選挙を腐敗させるのは、就任宣誓への最悪の違反と言える」と主張した。
上院議員が弾劾裁判で、所属政党のメンバーの有罪に票を投じたのは、米史上初めて。
評決後、トランプ氏はロムニー氏を「民主党の秘密資産」と揶揄するビデオを投稿。ロムニー氏が12年の大統領選で民主党のオバマ氏に敗れたことにも触れた。
共和党では、造反したロムニー氏を批判する声が上がったが、理解を示す向きもあるようだ。ジョンソン上院議員は記者団に対し、ロムニー氏は「誠実な人だ。良心に従って投票したのだろう」と擁護した。
*内容を追加しました。
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