英ヘンリー王子夫妻は、どうやって王室から「財政的に独立」するのか?
Meghan Markle and Prince Harry Financial Independence Explained
――夫妻はなぜ公費を受け取らないのか?
夫妻のウェブサイトによると、「職業的収入を得ることに価値を見出しているが、現在の立場ではそれが許されない。このため、財政的に独立した王室メンバーとなる決定をした」という。
簡単に言えば、誰かから渡されるのではなく、自分たちで金を稼ぎたいということだ。
――夫妻は王族ではなくなるのか?
そうではない。夫妻は今後もエリザベス女王を支持し、自分たちが王室メンバーであることを尊重し、イギリス内外での公務に参加する、と表明している。これまでと違うのは、王室費ではなく自分たちでその費用を稼ごうと計画していることだ。
夫妻はまた、独占的に王室行事のニュースを配信してきた「ロイヤル・ロタ」制度からも抜けたいと考えている。
昨年ヘンリー王子が、いつくかのタブロイド紙がメーガン妃を「中傷した」と発言したように、「ロイヤル・ロタ」のメーガン妃に関する記事については批判も多い。夫妻は昨年10月、タブロイド紙の「メール・オン・サンデー」の発行元を、メーガン妃が父親から送られた手紙の内容を掲載した件について、プライバシー侵害で提訴している。
「メール」紙は「ロイヤル・ロタ」の一員なので、実質的に夫妻は、自分たちを傷付けるメディアとのアクセスを断ち切ることで制度に反撃したことになる。
下記の図表は、王室メンバーの誰がメディアから最低の扱いを受けているか、英世論の感じ方を表したものだ。
――夫妻の警護は誰が負担するのか?
夫妻は英警察当局から「国際的に警護が必要な対象」と位置付けられている。このため他の王室メンバーと同様、英内務省による武装要員の警護が義務付けられている。この警護費用は、内務省の予算があてられている。