それでも僕らがトランプを支持する理由
YOUNG TRUMP SUPPORTERS
トランプは
アメリカを愛してる
私はそれが好き
彼は常に本音を言う
大統領たる者は
いつも本音で
話さなきゃ
──キーリン・ボリン(20)
COURTESY OF TPUSA
2017年にボリンはターニングポイントUSAの会合に参加。そこでの話は、大学のキャンパスで耳にする反トランプ論よりもボリンの気に入った。「トランプは約束を守る。彼は自分で本気で思ったことを口にする。それこそがあるべき大統領の姿だと思う」
トランプ支持者の多くは過去に嫌がらせを受けた経験があり、政治的考えが異なる人々との対話には懐疑的だ。冒頭のロドリゲスも、テキサス州立大学にターニングポイントUSAの支部を開設したときは身の危険を感じたと言う。「会合(の開催場所)の外には抗議のために何人かの人々が集まっていた。私のところに来て、ケンカを始めようと言わんばかりに自分の胸をこぶしでたたいた男もいた。すごく怖かった。その男の政治的イデオロギーが何であれ、絶対に関わり合いになりたくない」
「何が左派の人々をあんなにかたくなにしたのだろう」とブラウンは言う。「相手が政策課題の細かい点すべてについて賛成しないと、悪魔だの人種差別主義の外国人恐怖症だのと批判して対話の扉を閉ざしてしまう」。トランプ支持者だからという理由で疎遠になった友人や親族もいるという。
友人をなくしたという話はほかでもよく聞かれた。アラスカ大学アンカレジ校のアリソン・アクルズ(21)は、2年前にダラスで行われたターニングポイントUSAのイベントに参加するまで、10人くらいの仲のいい友人グループに囲まれていた。友人はみな大学生にありがちな左派だった。イベントはアクルズにとって「自分が変わるきっかけ」となる出来事で、「前より保守的な考え方をするようになったと話したら、全員が私と話さなくなった」。
カークの言葉を借りれば、多くのトランプ支持の若者の目には、左派はありとあらゆる問題において「正気を失っている」ようにしか映っていない。
経済を例に取ろう。「こんなに経済が好調な時に、あれほど多くの民主党支持者が社会主義を信奉しているようなのは実に奇妙だ」とアクルズは言う。「(トランプは)素晴らしい業績を残している。失業率は人種を問わず低い。アフリカ系でもヒスパニックでも誰でもだ。雇用も潤沢。何が不満なのか」