中国で2人がペスト感染でパニック、不安訴えるSNSは削除され......
「ペストより怖いのは情報が公開されないこと」
ウェイボーには、「この病院、うちからすごく近いんだけど...あまりうろうろしない方がいいかも。マスクつけなきゃ」や、「本当に怖い。仕事が終わったらすぐにマスクを買いに行こうっと!」などの声が投稿されたが、こうした投稿の多くはその後、削除されているようだとWSJは伝えている。
NYタイムズは、ペストに関するオンラインでの議論を「ブロックし、コントロール」するよう中国で命令が出されたと報じている。
あるウェイボー・ユーザーは、「一番怖いのはペストじゃない。もっと怖いのは、情報が公開されないことだ」と投稿。別のウェイボー・ユーザーは、患者が内モンゴルから北京へどうやって移動したのかを公表してほしいと書いた。公共交通機関で移動したのであれば、かなり多くの人に触れた可能性があり、ペストが感染する恐れがあるからだ。
フォーリン・ポリシーは、中国政府がペストそのものよりも、国民の反応をコントロールしようとしているようだとして、中国の対応に疑問を投げかけている。
新たに腺ペスト患者が出た
なお、中国国営の通信社「新華社」は17日、内モンゴルで新たに腺ペスト患者が出たと報じた。11月5日に野うさぎを捕まえて食べたのが原因としている。患者と近しい28人が隔離されたが、当局は、北京で治療を受けている2人の肺ペストとは関連がないとしている。
ペストは現在、早期治療すれば怖い病気ではないとされているが、2017年にはマダガスカルで肺ペストが流行(WHO)した他、今年5月には本サイトでも伝えた通り、モンゴルでマーモットの生肉を食べた夫婦が腺ペストで死亡している。