米キャンター、SBGなどとビットコイン投資企業設立へ

4月23日、ラトニック米商務長官の息子ブランドン氏が会長を務める米投資銀行キャンターフィッツジェラルドは、ソフトバンクグループ(SBG)などと提携し暗号資産(仮想通貨)ビットコインに投資する企業「21キャピタル」を設立すると発表した。写真はステーブルコイン「テザー」のロゴ。2023年3月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Arasu Kannagi Basil
[23日 ロイター] - ラトニック米商務長官の息子ブランドン氏が会長を務める米投資銀行キャンターフィッツジェラルドは23日、ソフトバンクグループ(SBG)などと提携し暗号資産(仮想通貨)ビットコインに投資する企業「21キャピタル」を設立すると発表した。
設立に当たり、世界最大のステーブルコインを手がける企業テザーが16億ドル相当のビットコインを拠出するほか、テザーと関係の深い仮想通貨交換所ビットフィネックスが6億ドル、SBGが9億ドルを21キャピタルに投入する形となる。
トランプ大統領が規制緩和による業界支援を掲げており、キャンターは収益拡大の好機と判断した。特別買収目的会社(SPAC)キャンター・エクイティ・パートナーズを21キャピタルと合併させる形をとって株式を上場させる計画だ。
キャンターやSBGなどは今後、転換社債(CB)と株式を組み合わせた資金調達で、資本を5億8500万ドル積み増す予定。
21キャピタルの説明によると、同社時価総額は36億ドル。算出の前提としてビットコイン価格を8万5000ドルに近い水準とし、同社が事業開始時に4万2000超のビットコインを資産として保有することを挙げた。この保有量は世界第3位という。
同社の共同創業者兼最高経営責任者(CEO)のジャック・マラーズ氏は「企業設立は市場で勝つのが狙いでなく、新しい市場を作り出すことにある。この上場企業はビットコイン支持者によるビットコイン支持者のためのものだ」と述べた。