「ブラジルのトランプ」、疑惑報道のテレビ局に脅し
Bolsonaro Threatens Brazil’s Largest TV Network.
「これはTVグローボによる腐った極悪のジャーナリズムだ」と、ボルソナロは断じた。「TVグローボよ、おまえら知性の片鱗もないのか。常識はどこにやった」
これに対し、TVグローボは不適切な報道は一切していないと答えている。
「番組ではいつも通り真摯かつ責任を持って報道を行った」と、同局は声明を発表した。「守衛の証言があること、守衛が語った内容を伝えたが、その一方で守衛の情報が事実と矛盾することも独自取材で確かめ、強調した。つまり、当時は連邦議員だったジャイル・ボルソナロがその日は首都ブラジリアの議会に出席していて、2件の法案で投票を行った記録があることを伝えた」
TVグローボは報道について謝罪せず、「大統領が良質のジャーナリズムの使命を知らないことを自ら暴露し、ブラジル市民に正確な情報を提供した報道チームを不公正な表現で侮辱したこと」を遺憾に思うと述べた。
放送免許に関しては、同局はボルソナロの脅しにビクともしない姿勢を見せつけた。「大統領はこれ以上いかなる行動もとることはできない。TVグローボは過去54年間、社会におけるその役割を忠実に果たしてきたからだ」
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