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核イラン原子力庁「ウラン濃縮度が核合意の上限を超過」
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イラン原子力庁の報道官はウランの濃縮度が2015年の核合意で定められた上限(3.67%)を超過したと発表、濃縮度をさらに上げる可能性があると表明した。3月撮影(2019年 ロイター/Leonhard Foeger)
イラン原子力庁の報道官は8日、ウランの濃縮度が2015年の核合意で定められた上限(3.67%)を超過したと発表、濃縮度をさらに上げる可能性があると表明した。
国営イラン放送(IRIB)が伝えた。
イランは7日、ウランの濃縮度を核合意の規定を超える水準に間もなく引き上げると発表。これを受けてトランプ米大統領は「イランは気をつけた方がいい」と警告していた。
同報道官は「(濃縮度)20%は現在必要ないが、我々が望めば生産する。3.67%という濃縮度を放棄したため、そうした行動に伴う障害や問題はない」とし、濃縮度をさらに引き上げる選択肢を最高安全保障委員会と協議したことを明らかにした。
「20%という選択肢があり、さらに引き上げるという選択肢もあるが、それぞれの選択肢にはそれぞれの位置がある。今日、わが国のニーズが1つであれば、相手をもう少し脅かすために別の選択肢を追求することはない」と述べた。
ただ「上昇トレンドにあることは相手もわかっているだろう」とも発言した。
同報道官は、核合意の履行停止の第3段階として、遠心分離機の数を増やすことも選択肢だと発言。IR─2型とIR─2M型の再稼働が選択肢だと述べた。
同報道官は、核合意を離脱していない欧州諸国に対し、早急に約束を果たすよう要求。イランは成果を得られるまで核合意の履行停止を進めると述べた。
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