排ガス新基準で中国の自動車販売台数が大ブレーキ、きっかけは「汚染との戦い」
ジェフリーズは先月のリサーチノートにおいて、5月に販売された自動車のうち「国6」基準適合車はわずか21%だったが、需要に見合うためには50%必要だと指摘している。
中国における最大の外国車ブランドである独フォルクスワーゲン(VW)は、電子メールによる声明のなかで、7月1日以降、主要地域で販売されるすべての既存車種が「国6」基準に適合する予定であると述べた。
「現時点では『国5』適合車の在庫もそれなりにあるが、たとえば、それらの車種を全国に振り分けるなどして在庫の削減を進めている」とこの声明は説明している。
米フォード・モーター(F.N)の担当者は、同社のラインアップはほとんどすべてが「国6」適合車になっていると話した。GMにもコメントを求めたが、ただちに回答は得られなかった。
浙江吉利控股集団の担当者は、同社のガソリンエンジン搭載車種についてはすべて「国6」適合車であると述べた。一方、トヨタ自動車の広報担当者は新基準適合に向けて技術的な余裕があり、「国6」基準への切り替えによる大きな影響はないと述べている。
日産自動車は、業界内で新基準への対応準備が最も進んでいる国際自動車メーカーとして広く認知されており、2月の時点で、中国における自動車生産の90%が「国6」基準に適合したと表明している。
政府機関の自動車排汚監控センターによれば、これとは対照的に、広州汽車集団(GAC)や長城汽車などの国内メーカーは、6月時点でまだ適合認証を受けていない車種を抱えているという。
もっとも、一部の顧客にとっては、新基準への転換に伴う混乱はチャンスだった。
上海のビュイックショールームで「国5」適合のセダン「リーガル」の契約を済ませたジアン・リンフェンさんは、「自動車のことはよく分かっている。こうした『国5』適合車は技術的には十分に先進的だ。それならば、大きくディスカウントされている新車を買わない理由はない」と話した。
(翻訳:エァクレーレン)
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