最新記事

選挙

インドネシア大統領選、本日投開票 現職ジョコ・ウィドド大統領が優勢

2019年4月17日(水)20時50分
大塚智彦(PanAsiaNews)

開票速報では現職のジョコ・ウィドド大統領がリードしている。写真はジャカルタで撮影(2019年 ロイター/EDGAR SU)

<世界第4位の人口、そして世界最大のイスラム教徒を擁し、ASEANの盟主といわる国インドネシア。この国の命運を決める選挙が行われた>

インドネシアの次の5年間の舵取りを委ねる大統領を国民の直接選挙で選ぶ投票が4月17日、全国で一斉に投票され、即日開票が進んでいる。

投票は同日午前7時から全国約81万カ所の投票所で一斉に始まり、午後1時には投票が締め切られた。現在、開票作業が行われているが選挙管理委員会の正式な開票結果発表には数日から1週間かかる見通しだ。

しかし複数の民間の調査機関などが開票の進捗状況に応じて次つぎと開票速報を公表、テレビ局が選挙特別番組で伝えている。その開票速報値によると同日午後6時(日本時間午後8時)時点で、現職のジョコ・ウィドド大統領が平均54%、対立候補のプラボウォ・スビアント氏が46%の得票となっており、ジョコ・ウィドド大統領が優勢な状況が続いている。

事前の予想でもジョコ・ウィドド大統領の優勢が伝えられたが、現職の強みを生かして票差でかなりリードする展開とみられていたが、現状では両候補の差は10%を切ったひと桁となっており、プラボウォ氏が予想以上に健闘したことが数字に表れている。

こうした状況を反映して午後5時前に支持者と報道陣の前に姿を現したプラボウォ氏は「全国で我々が勝利した投票所が多くあり、まだ最終結果はわからない。期待しよう」と呼びかけ、支持者の拍手と歓声に包まれた。

一方のジョコ・ウィドド大統領は午後5時にマスコミの前に姿を現した。副大統領候補のマアルフ・アミン氏や支持政党の党首らと一緒に「投票結果の速報値は見ての通りである」と勝利への喜びともとれる言葉を口にした。しかし同時に「選管の正式発表がでるまで待とうではないか」と呼びかけ、安易に勝利宣言をすることを回避した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏銀行融資、3月も伸び加速 米関税措置前で利

ビジネス

中国がグローバルサウスで主導的役割、新開発銀と協力

ワールド

カナダ総選挙、「反トランプ」で与党勝利 カーニー首

ワールド

5月停戦案と直接協議、ウクライナの返答待っていると
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 3
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 4
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    トランプの中国叩きは必ず行き詰まる...中国が握る半…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【クイズ】米俳優が激白した、バットマンを演じる上…
  • 9
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 10
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初…
  • 7
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 8
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 9
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中