ベネズエラ国会議長が緊急寄稿「マドゥロの居座りを終わらせよう」
こうした私たちの取り組みは欧米の民主国家の過半に支持されている。17年夏には南米のほとんどの国が「リマ・グループ」の結成に加わり、ベネズエラが民主主義を取り戻す努力を支援してくれている。国外から私たちを支援してくれる全ての人々に心から感謝する。アメリカの政府と議会の、超党派の支援にも感謝する。
私はベネズエラ国会の議長として、また憲法の定める手続きに従って暫定大統領となって以来、こうした努力の先頭に立ってきた。この仕事にはリスクが伴う。家族や協力者、私自身の命や自由が奪われることもあるかもしれない。
しかし私が最も憂えるのは私自身の運命ではない。私が憂慮するのは、この国の人々が子供に与える薬もない状況に置かれ続け、この先も高齢者が栄養不良で死んでいく事態だ。この先もマドゥロ独裁が続き、大勢の国民が飢えや苦難に耐え続けなければならない事態だ。
私たちは今後も、状況を暴力的な方法で打開することは拒否する。しかし南アフリカの故ネルソン・マンデラが言ったとおり、「闘いの形を決めるのは抑圧者の側であり、抑圧された人々ではない」のだ。
<本誌2019年04月16日号掲載>
※4月16日号(4月9日発売)は「世界が見た『令和』」特集。新たな日本の針路を、世界はこう予測する。令和ニッポンに寄せられる期待と不安は――。寄稿:キャロル・グラック(コロンビア大学教授)、パックン(芸人)、ミンシン・ペイ(在米中国人学者)、ピーター・タスカ(評論家)、グレン・カール(元CIA工作員)。
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