K-POPアイドルBLACKPINKを宗教警察が逮捕? 公演控えたインドネシアでパロディ写真が議論に
日本でも“ブルピン”の愛称で人気のBLACKPINKが宗教掲載に捕まった!? アガン・ハラハップ氏のInstagramより
<過激な衣裳で出演したCMが放送禁止となったK-POPアイドル。今度はパロディ写真がネットに登場したが──>
日本や欧米で高い人気を誇る4人組K-POPのアイドルユニットのBLACKPINKが1月19・20日とインドネシアのジャカルタでコンサートを予定しているが、4人がインドネシアの宗教警察に逮捕された様子やイスラム教徒の女性服姿に変身した写真がインターネット上の写真共有アプリ「インスタグラム」で公開され話題となっている。
いずれの写真も実際のものではなく、インドネシア人のアーティストが写真を合成・加工して作成した「パロディ」で、BLACKPINKが2018年12月にその過激でセクシーな服装からCMが放送禁止になったことを受けて作成された。
パロディ写真の作者はアガン・ハラハップ氏。自らを「写真編集加工マスター」と称し、過去にパリス・ヒルトンやジャスティン・ビーバーなどの著名人の写真を画像編集ソフト「フォトショップ」などで加工した「作品」をネットに投稿してインドネシアの司法当局から目をつけられたこともあるアーティストだ。
アガン氏が今回作成したパロディ写真は、インドネシアでも特に敬虔なイスラム教徒が多く、イスラム法が一部施行されているスマトラ島北部のアチェ州に存在する宗教警察の車にBLACKPINKのメンバーが乗せられて警察署に連行される様子の写真。
このパロディ写真には「コンサートのリハーサル中に以前のCM事件に関連して事情聴取すると呼び出された時の様子」と説明があり、メンバーの一人ジェニがジャワ語で「ゴレンガン(インドネシアの典型的なおやつである揚げ物)を食べていたら突然拘束され、ショックだった」、さらにジスの「私たちを拘束した担当者はとてもハンサムだったわ」などという架空のコメントまで書かれている。
さらにインスタグラムでは「その後釈放された4人は記者会見で拘束は遺憾である。放送禁止となったCMの件に終止符を打つために、ジャカルタでのコンサートに特別ゲストを招待した」と続き、イスラム教徒の女性が頭部を覆うヒジャブと全身が隠れる服を着用したBLACKPINKの4人と特別ゲストの女性が並ぶ写真も紹介されている。
「特別ゲスト」はママ・デデさんで、インドネシアでは有名なイスラム教徒の説教師と知られる人物だ。このママ・デデさんとBLACKPINKを並べたのは、アガン氏がインドネシアの圧倒的多数を占めるイスラム教徒を意識したものと推測される。当然ながら、彼女たちのジャカルタ公演に対してこれら一連の写真が果たした宣伝効果は抜群で、一部ではBLACKPINKとのコラボではないかとの憶測も出ているほどだ。
ママ・デデさんを特別ゲストに選んだ理由について、ジェニは「特別な理由はないけれど、ママは母親であり、デデは姉妹という意味で母のように私たちを見守り、姉妹のように何でも共有できるという名前だから」と話したことになっている。