GAFAのうち2社は習近平のお膝元
協力した企業は上記にあるGAFAであり、GAFMAであり、Yahoo、AOLなども含まれている。それを可能ならしめたのは「PRISM(プリズム)」というNSAが2007年から運営する、極秘の通信監視(=盗聴)プログラムだ。プリズムを開発したのは「反テロ対策だ」とアメリカ政府はその存在を認め合法だと弁明した。つまり、スノーデンが言っていたことは事実だということになる。
スノーデンはアメリカに逮捕されたり、あるいは「消されてしまう」ことを恐れて、密かに香港へ飛び、そこでNSAの個人監視プログラムを暴露している。
すると、習近平国家主席はなんと、その年の10月にはAppleのクックCEOを、そして翌2014年10月にはFacebookのCEOザッカーバーグを、習近平の母校である清華大学経済管理学院にある数十名に及ぶ米大財閥を含む顧問委員会のメンバーに入れたではないか。中国も準備態勢を整えなければという声が聞こえるようだ。動きが早い。
2014年10月、清華大学における顧問委員会のレセプションでは、ザッカーバーグとクックおよびAlibabaのCEO馬雲が初めて一堂に集まったと、清華大学のホームページが報じた。3人の楽しげな写真が複数あるので、ご覧いただきたい。
この3人は、ビッグデータを扱うという共通項を持っているだけでなく、GAFAやFAAAなどのトップ企業であり、それはまた「莫大な個人情報」を持っていることを意味する。
Facebookユーザー8700万人分の個人情報がイギリスの選挙コンサルティング会社「ケンブリッジ・アナリティカ(CA)」に流出したのは、もちろんその後のことだ。CAから費用提供を受けたロシア系アメリカ人教授が独自開発したアプリが使用されたらしい。それがドナルド・トランプ氏が大統領に当選するときの選挙に使われていた可能性も否定できないと言われている。
2017年10月の顧問委員会における習近平とザッカーバーグ
2017年10月30日、習近平は人民大会堂で清華大学経済管理学院顧問委員会の委員たちと会談した。そのときの動画を新華網で観ることができる。2分過ぎと4分過ぎあたりの個所で、ザッカーバーグが出てくるので、興味のある方はご覧いただきたい。彼らの関係を目で確認することができる又とない動画だ。