GAFAのうち2社は習近平のお膝元
習近平のお膝元にいるFacebook Dado Ruvic-REUTERS
GAFAが個人情報を抜き取っているなどの理由から若者離れが加速しているという。そのうちFacebookとAppleのCEOは習近平のお膝元にいる。スノーデン事件の直後からだ。
GAFAの若者離れ
GAFA(ガーファ)とはG(Google)、A(Apple)、F(Facebook)、A(Amazon)の頭文字を取ったもので、それぞれ検索エンジン、デジタルデバイス、SNSおよびネットショップと、市場を席巻しているアメリカのIT企業だ。しかし、たとえば今年3月にFacebookの個人情報が再び大量に流出した事件などを受けて、若いユーザーを中心としてGAFA離れが広がっているという。ユーザーの個人情報がいかなる目的で悪用されるか分からないからだ。
特にFacebookはGAFMA(Google、Amazon、Facebook、Microsoft、Apple)(ガフマ)にも、FANG(Facebook、Amazon、Netflix、Google)(ファング)にも、さらにはFAAA(Facebook、Alibaba、Amazon、Alphabet)にも、どこにでも顔を出しているヒット企業。
そのFacebookが大量の個人情報を流出させたとなれば、アメリカだけでなく、世界のGAFAに対する信用度はいきなり落ちていくだろう。
もちろんGAFAなどの大企業がアメリカのIT界を牛耳っていて、若い新しいベンチャー企業の誕生を阻害しているというさまざまな要因もアメリカにはあるだろうが、筆者が興味を持つのは、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOもAppleのティム・クックCEOも、習近平の母校である清華大学経済管理学院顧問委員会の委員であるという事実である。
スノーデン事件直後における習近平の素早い動き
それも2013年6月に起きたスノーデン事件直後のことだ。米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン氏が「米国家安全保障局(NSA)が米電話会社の通話記録を毎日数百万件収集していた」ことが明らかになった。それは電話だけでなく、メールやチャット、ビデオ、保存データなど、すべての個人情報に及ぶという。
最初に報じたのは英紙ガーディアンとワシントンポストで、それによれば米大手IT企業がNSAによる個人情報収集に協力しており、日本を含む世界38の大使館や代表部、ドイツのメルケル首相、欧州連合や国連本部が盗聴・監視対象だった疑惑も浮上した。日本の政治家らも例外ではない。