8メートルの巨大ニシキヘビ、漁師を締め上げ インドネシアのジャングル、6人がかりの格闘で救出
体長8メートル超の巨大ニシキヘビとの死闘 Ronal Efendi Coto / Facebook
<自然の脅威がまだ残るインドネシアで、漁師が世界最大級のニシキヘビに襲われる事件が起きた>
インドネシアのスマトラ島中央部の西スマトラ州パリアマン県のジャングルにある小川で漁をしていた男性が誤ってニシキヘビを踏みつけ、足首付近をニシキヘビの体に絡まれる事故が起きたことが12月5日に報じられた。
報道では駆けつけた仲間が必死にニシキヘビを振りほどこうと努力の末、男性は無事に救出されたが、このニシキヘビの体長は約8メートル20センチと世界的にも最大級であることがわかった。
インドネシアでは巨大ヘビに人間が襲われる事故が頻発しており、女性が生きたまま丸呑みされて死亡する事案も報告されている。
パリアマン県のジャングル内にある小川でウナギを捕獲しようとしていた漁民の男性、タン・ガルアンさんが11月24日、ジャングル内の小川でウナギなどを捕獲しようと歩いていて誤ってニシキヘビの体を踏んでしまった。タンさんは「最初は木の根っこだと思って踏んだら、変な感触だったのでヘビだとわかった。驚くとともにショックだった」と話している。
あわてたニシキヘビは長く太いその体でタンさんの足首に絡みついたという。助けを求めるタンさんに気づいた漁民仲間5人が駆けつけ、ニシキヘビを必死に押さえつけたり、叩いたりして救出を試みた。
漁民の1人はニシキヘビが噛みつかないようにと頭の部分を懸命に押さえ込んでいたという。
数分間の格闘の末にタンさんの足首は解放されたものの、別の漁民の脚が絡まれそうになり、再び懸命の救出劇が繰り返されたという。
この時の巨大ニシキヘビと格闘する漁民たちの様子は近くにいた仲間が動画撮影しており、その様子はfacebookにアップされている。
動画の中では漁民たちが危険を避けながら「awas(危ない)」と掛け声をかけて泥の中でニシキヘビと必死に格闘する様子が生々しくとらえられている。
最終的にニシキヘビの生け捕りに成功した漁民たちは金網の檻(おり)にニシキヘビを保管して近くの村に持ち帰った。
タンさんは「私たち漁民はいつも小魚の漁をしているが、こんなに大きな獲物が手に入ったのはご褒美のようなものだ」としたうえで「しかし私たちの宗教(イスラム教)ではヘビを食べることを禁じているので、残念ながら食べることができない」と話していた。仲間と相談した結果、村など住民の生活区域から遠く離れた山間部にニシキヘビを運んで、そこで解放したという。