ウイグル弾圧の「刑務所国家」中国で大儲けする監視カメラメーカー
CHINA’S GROWING SURVEILLANCE INDUSTRY
89年の天安門事件以降、アメリカでは犯罪防止製品を中国に輸出することが禁止された。だが、この規制は監視カメラには適用されない。交通規制など治安維持とは異なる機能を持つため、というのがその理由だ(だからインテルやエヌビディアが輸出規制法違反で摘発されたことはない)。だが、新疆の監視体制強化に対する懸念が高まれば、米議会でも規制強化を求める声が強まるかもしれない。
それでも中国政府の監視社会構築プロジェクトは、中国企業に前代未聞のビジネスチャンスをもたらしている。顔認識技術で知られる商湯科技(センスタイム)は最近、アリババ集団や欧米企業から10億ドル以上を調達した。同社の売り上げの大部分は、中国政府からもたらされていると言われる。
新疆の監視強化に関与する企業は増える一方だ。フリーダム・ハウスのクックはこう指摘する。「今後クリーンな投資はさらに難しくなるだろう」
<本誌2018年10月23日号「特集:日本人がまだ知らない ウイグル弾圧」より転載>
[2018年10月23日号掲載]
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