アメリカ中間選挙、民主党は下院を奪還できるか
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10月3日、米中間選挙(11月6日)が近づくにつれ、民主党が圧勝する「青の波」が起きる可能性について語る人が増えてきている。ノースカロライナ州の民主党全国大会で2012年9月撮影(2018年 ロイター/Eric Thayer)
11月6日の米中間選挙が近づくにつれ、民主党が圧勝する「青の波」が起きる可能性について語る人が増えてきている。だがトランプ米大統領は、共和党の「赤の波」が起きると支持者に訴えている。
中間選挙の結果、野党が下院の支配権を取り戻すケースは珍しくないが、選挙で大波が起きることはめったにない。民主党は1974年(49議席)と2006年(31議席)に下院で大逆転劇を演じ、共和党は1994年(54議席)と2010年(63議席)に圧勝した。
どちらの色にせよ、「波」が起きるには以下の数字が鍵となる。
●最低限必要な新獲得議席数:23議席
下院435議席の過半数を獲得するには、民主党は現在の議席を維持しつつ、共和党から23議席を奪う必要がある。
●退任する議員数:共和党38人、民主党18人
通常、現職議員から議席を奪う方が、空いている議席を獲得するよりも難しい。トランプ政権1期目は、1992年以降で最大となる人数の現職下院議員が退任するため、民主党が議席を奪う可能性は確実に高まっている。
●「ひっくり返せそう」な選挙区数:55カ所
民主党よりも共和党の議席の方がリスクにさらされている。
どちらの候補が勝ってもおかしくない、激戦区とみられる下院選挙区55カ所のうち、現在50カ所を共和党議員が、残りわずか5カ所を民主党議員が占めている。政治アナリストが「五分五分」とみる選挙区数は、この選挙活動シーズン中で20から38カ所に増えている。
●民主党の支持率:3ポイントリード
ロイター/イプソスの世論調査によると、こうした激戦区では、今年の大半において、登録有権者は一貫して共和党より民主党を支持している。
両党の支持率の差は最近、縮小している。9月後半の調査では、有権者の42%が民主党下院候補に投票すると回答。一方、共和党候補を支持すると答えた人は39%だった。激戦区では、民主党が約3ポイントリードしている。