最新記事

事故

インドネシアの格安航空機、離陸わずか10分後に墜落 過去にも事故起こしていたライオン航空

2018年10月29日(月)15時40分
大塚智彦(PanAsiaNews)

インドネシアのライオン航空機が墜落したと見られる海域に航空燃料とみられるものが漂っている。Antara - REUTERS

<船舶事故が相次いでいたインドネシアで今度は格安航空機が墜落。意外にも事故機はボーイングの最新機種だった──>

インドネシアの首都ジャカルタのスカルノ・ハッタ空港を10月29日午前6時半過ぎ(日本時間同日午前8時半過ぎ)に離陸したジャカルタ発バンカ島・パンカルピナン行き格安航空「ライオン航空」610便が離陸直後に地上管制官との間で交信が途絶える事態が発生、その後航空当局は同便がジャワ海に墜落したことを確認したと発表した。

同機には子供3人を含む乗客181人と乗員7人の合計188人が搭乗していたとみられ、墜落現場の海上で現在捜索活動が続いている。

インドネシア運輸省や航空当局、救難当局などによると610便は同日午前6時33分(日本時間同日午前8時33分)にスカルノ・ハッタ空港を離陸、離陸後左旋回しながらジャカルタ上空を高度を上げながら飛行、ジャワ海上空に出て目的地に向かうためさらに左に旋回する前に急激に高度を下げ、地上との交信が突然途絶えたという。

その後、ジャカルタの北東にある西ジャワ州カラワンにあるタンジュン・ブンギル港の北約7マイル(約10キロ)付近の海上に航空機の残骸とみられるものが浮遊しているのを付近の船舶が発見。海上保安当局や救難当局が航空機や艦船を現場に急派して確認と捜索救助活動を始めているという。

日本外務省は同機に日本人乗客をいないことを確認したが、インドネシア政府に近い消息筋が「乗客はすべてインドネシア国籍だが、日系とみられる乗客がひとりいる」と語ったという情報もある。

現地のテレビなどの映像からは墜落現場とみられる海上には航空燃料と思われる油が一面に浮かび、航空機の一部とみられる部品や乗客の所持品とみられる黒いカバンが回収されている様子が確認できる。しかしこれまでに現場に到着した救助部隊などによると、生存者救出の情報はこれまでのところないという。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

独クリスマス市襲撃、容疑者に反イスラム言動 難民対

ワールド

シリア暫定政府、国防相に元反体制派司令官を任命 外

ワールド

アングル:肥満症治療薬、他の疾患治療の契機に 米で

ビジネス

日鉄、ホワイトハウスが「不当な影響力」と米当局に書
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、…
  • 5
    トランプ、ウクライナ支援継続で「戦況逆転」の可能…
  • 6
    「私が主役!」と、他人を見下すような態度に批判殺…
  • 7
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 8
    「オメガ3脂肪酸」と「葉物野菜」で腸内環境を改善..…
  • 9
    「スニーカー時代」にハイヒールを擁護するのは「オ…
  • 10
    「たったの10分間でもいい」ランニングをムリなく継続…
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 3
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 4
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 5
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 6
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 7
    【クイズ】アメリカにとって最大の貿易相手はどこの…
  • 8
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 9
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、…
  • 10
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命を…
  • 7
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 8
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 9
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中