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アメリカ政治トランプ、反保護主義掲げるコーク兄弟と対立 共和党支持組織を罵倒
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7月31日、米共和党の強力な支持組織として知られるコーク・ネットワークが、トランプ米大統領の貿易政策に批判的な姿勢を示し、大統領が組織を公然と批判する騒ぎに発展している。写真は同組織を創設したコーク
米共和党の強力な支持組織として知られるコーク・ネットワークが、トランプ米大統領の貿易政策に批判的な姿勢を示し、大統領が組織を公然と批判する騒ぎに発展している。
トランプ氏は31日のツイッター投稿で、大富豪のチャールズとデービッドのコーク兄弟が創設したこの組織について「本物の共和党サークルではまったくの冗談と化したグローバリストのコーク兄弟が、強固な国境、強力な貿易に反対している。私は彼らのカネやひどいアイデアを必要としていないので、一度も彼らの支援を求めたことがない」と罵倒し、ネットワークは「過大評価されている」と続けた。
これはコーク・ネットワークの一部幹部が、大統領の貿易政策が景気後退を招くとの懸念を示し、共和党候補への支持を取り下げたい意向だと報じられたのを受けた投稿。
コーク側は概ね批判を受け流しており、広報担当者は「われわれはすべての人の生活を向上させる政策を支持する」との声明を出した。
コーク財閥は未公開の企業としては全米2位の大きさで、企業寄りの政策やリバタリアン(自由至上主義)思想で知られている。減税、規制緩和、自由貿易を強く主張し、主義主張の近い共和党候補にこれまで数百万ドルを献金してきた。
コーク財団とその他自由貿易を支持する団体は、トランプ大統領の進める保護主義的な政策を敬遠しており、11月の議会中間選挙を控え、トランプ氏に同調する共和党候補への支持を見送る可能性が出ている。
2016年の大統領選では、コーク兄弟はトランプ氏のイスラム教徒に関する発言などを理由に同氏と距離を置いていたが、トランプ氏の大統領就任後は税制改革法案の成立を支持するなど、和解したように見えていた。
しかしその後、コーク・ネットワークはトランプ氏の関税政策に反対する数百万ドル規模のキャンペーンを開始した。
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<参考記事:アメリカ政治を裏で操るコーク兄弟の「ダークマネー」>