イージス・アショアは変わる日米同盟の象徴か
トランプは武器の売買にも「ビジネス・ファースト」で臨む。今年4月、訪米した日本の安倍晋三首相との共同記者会見では、官僚機構の手続きを「簡素化」し、武器売却契約の締結を大幅に前倒しすると約束した。
昨年11月の訪日時には、直接日本側に圧力をかけていた。東京での共同記者会見で、トランプは安倍を隣にこう言い放った。「日本の首相は防衛装備品を大量に購入するし、またそうすべきだ。アメリカには多くの雇用が生まれ、日本は安全になる」
日本のイージス・アショア導入は、自国の安全保障強化に向けた責任ある一歩として称賛すべきものかもしれない。だが、このような背景を考えれば、日米関係の前向きな発展として評価するのは難しい。
日本を取り巻く国際情勢は、間違いなく厳しさを増している。だが、北朝鮮と中国の動向以上に懸念すべきなのは、アメリカが第二次大戦後の日米両国を結び付けてきた基本理念を捨てかねないことだ。
<本誌2018年7月24日号掲載>
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From thediplomat.com