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利益相反トランプ父娘、中国ビジネスで甘い汁──ZTEへの制裁緩和には米議会も反発
トランプもトランプの長女イヴァンカも習近平のコネを使いまくり? Leah Millis-REUTERS
<習近平とのコネがあるトランプ父娘にとって対中ビジネスは思うがまま。お返しにトランプは対北朝鮮禁輸を破ったZTEへの制裁緩和に同意した。これが、トランプの大統領就任当初から危惧されていた利益相反だ>
ドナルド・トランプ大統領の長女イヴァンカの会社が中国政府に申請していたファッション・ブランド「イヴァンカ・トランプ」などの複数の商標登録が、5月に入って承認された。トランプが、中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)の経営を助けるため、制裁緩和を行うと発表したのとほぼ同時だった。
政治とお金の問題を監視する団体「ワシントンの責任と倫理を求める市民(CREW)」は5月25日に公式サイトで、イヴァンカ・トランプ・マークスLLCが中国政府に申請していた赤ちゃん用ブランケットやバスマット、布地などの商標登録が5月7日付けで承認を受けたことを明らかにした。
「倫理的に問題があると思われるトランプ一族と中国とのつながりが明らかになったのはこれが初めてではない」とCREWは述べ、トランプが5月13日付けツイートで、ZTEが「早急に事業を再開できるよう」中国の習近平国家主席とともに取り組んでいる、と書いたことを指摘した。
AP通信は、中国商標局の記録にもとづいて、中国は5月27日までの3カ月間で、イヴァンカ・トランプの会社の商標登録を13件も承認していると報じた。
CREWは公式サイト上で、「イヴァンカは、自分の会社と利益相反の可能性があるにもかかわらず、大統領補佐官として合衆国を代表し、さまざまな外交行事に出席している」と指摘。「イヴァンカは、利益相反を防ぐためと言って会社の社長ポストからは身を引いたが、利益の配分は受け取り続けている」
見え見えのタイミング
CREWによれば、イヴァンカ・トランプ・マークスLLCが、多数の商標登録を申請したのは2017年3月のこと。翌月、中国の習近平国家主席がトランプの別荘「マールアラーゴ」を訪れたときにイヴァンカがは夕食をともにし、その日のうちに3件の商標について仮承認を受けている。
イヴァンカの会社は、劣悪な環境の中国の工場で労働者を安く働かせていると批判を受けている。そしてトランプが今年に入って中国からの輸入品に高関税を課したときも、イヴァンカの会社の提携先工場は関税を免除された。
また、北朝鮮とイランへの禁輸措置に違反してアメリカからの部品輸出禁止などの制裁を受け、経営危機に陥っていた中国ZTEに対しては、習近平と相談の上、トランプが5月25日、制裁緩和を決めた。これには米下院の民主党議員が反発、倫理上の問題があるのではないかと、連邦政府に調査を求めた。
トランプが制裁緩和を決定する直前には、インドネシアのテーマパーク建設プロジェクトに中国政府が5億ドルの貸し付けを認めた。このテーマパークには、トランプ・ブランドのホテルやゴルフ場が併設されることになっている。
(翻訳:ガリレオ)
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