最新記事

ロシア

W杯での集客見越し、ロシア初ロボット売春宿がオープン

2018年5月15日(火)18時20分
松丸さとみ

写真はスペインで開発されたAIが組み込まれたセックスドール Albert Gea-REUTERS

<6月に開催されるサッカー・ワールドカップを見込んで、ロシア初となる「ロボット売春宿」がモスクワにオープンした>

ロボットと部屋代で1時間9000円弱

英国のテレビ・ドラマ・シリーズ「ヒューマンズ」(日本ではHuluが独占配信中)をご存知だろうか。パラレル・ワールドを舞台にしたサイエンス・フィクション・ドラマで、AIロボットが一家に一台あるような世界だ。そこでは、風俗もロボットの女性が相手をする。あくまでもSFの世界だと思っていたのだが、この4月、ロシア初となる「ロボット売春宿」がモスクワにオープンした。

ロシアの通信社スプートニクの英語版によると、ロボット売春宿「ドールズ・ホテル」が開業したのは、モスクワの繁華街。ドールズ・ホテル代表者はロシアのメディアに対し、「通常の時間制ホテルにひねりを効かせたもの」と説明しているらしい。

英紙デイリーメールによると、1時間あたりの部屋代は17.75〜29.50ポンド(約2600〜4300円)だ。これにセックス用ロボット(セックスボット)を借りると、レンタル代込みで部屋代は1時間あたり60ポンド(約8800円)となる。

W杯のファンや選手の利用を期待

この売春宿で使用されるセックスボットは高度なAI(人工知能)や運動制御システムを搭載し、人間のような体温になるよう加熱装置も付いているという。

デイリーメールによると、今この時期にオープンしたのにはわけがある。6月に開催されるサッカーのワールドカップを観戦しにロシアに来るサッカーファンを見込んでいるのだ。

ドールズ・ホテルの広報担当者はデイリーメールに対し、「ワールドカップ中の利用客の増加を心から待ち望んでいます」と語り、外国人客を受け入れるための特別許可も申請中と説明した。もし監督や経営陣が許すようであれば、選手が利用してくれるのも大歓迎、とのことだ。

「売春宿」というと響きが良くないが、メディアに掲載されているホテルの写真を見る限り、青を基調にした清潔感あふれる部屋で、壁には日本のアニメ風のイラストも描かれており明るい雰囲気だ。

顧客が退室した後は特殊な液剤でセックスボットをしっかりと消毒するので、感染などのリスクはないとホテル側は説明している。

ロボット売春宿、欧州ではすでに複数存在

前述のスプートニクによるとドールズ・ホテルは、ロシア全土および旧ソ連諸国でのホテルの展開を目指している他、パーティ向けにセックスボットをデリバリーするサービスも開始する予定だ。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

日製副会長、4月1日に米商務長官と面会=報道

ワールド

米国務長官、4月2─4日にブリュッセル訪問 NAT

ワールド

トランプ氏「フーシ派攻撃継続」、航行の脅威でなくな

ワールド

日中韓、米関税への共同対応で合意 中国国営メディア
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 9
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中