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英国政府、生産時期に関わらず象牙使用した製品を販売禁止へ

2018年4月3日(火)16時46分

4月3日、英国政府は、象牙の違法取引および象の密漁対策と保護のため、象牙を使用した製品の販売を、生産時期に関わらず販売禁止にする方針を明らかにした。写真は象牙の彫刻。ロンドンヒースロー空港で昨年11月撮影(2018年 ロイター/Simon Dawson)

英国政府は3日、象牙の違法取引および象の密漁対策と保護のため、象牙を使用した製品の販売を、生産時期に関わらず販売禁止にする方針を明らかにした。

これにより、ほぼすべての骨董品が禁止となり、欧州で最も厳しく、世界的にも最も厳格な規制になるという。

象牙の国際商取引が違法となったのは1990年。英国では時期に関係なくアフリカ象の象牙の取り扱いは禁止されている。しかし、1947年以前に生産された象牙使用の製品は、英国でも欧州連合(EU)域内でも取引が可能なほか、政府の証書があれば1947年以降の象牙製品も取り扱うことができる。

英国のゴーブ環境相は、この規制強化は「忌まわしい象牙取引は過去のものとなるべき」との英国の信念を表すものだと述べた。

ただし、象牙使用率が全体量の10%を下回る骨董品と、一部の古楽器、象牙板に描いた細密画など希少かつ重要な品は例外的に禁止対象外となる。

[ロンドン 3日 ロイター]


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