最新記事

ロシア疑惑

【ロシア疑惑】ムラー特別捜査官の解任を匂わせ始めたトランプ

2018年3月19日(月)18時00分
ティム・マーシン、トム・ポーター

ムラー特別検察官(右)の解任は本当に近いのか Joshua Roberts-REUTERS

<同じ共和党の大物議員は、解任は「トランプ大統領の終わりの始まりになる」と警告。一方、免職にされたFBI前副長官はトランプに復讐を開始?>

米上院のリンゼー・グラム議員(共和党)は3月18日、ドナルド・トランプ大統領に厳しい警告を発した。「ロシア疑惑」の捜査を指揮するロバート・ムラー特別検察官を解任したりしたら、大統領の座から追われる日も近いぞ、と。

これはCNNの番組で、ムラー解任の可能性について問われて語ったもの。同じ共和党のトランプに対し、グラムは手厳しかった。

「ムラーがクビになるとしたら、正当な理由がある場合のみだ。そして正当な解任理由は何も見当たらない。ムラーはいかなる政治的影響力からも独立して職務を遂行できなければならない。私は共和党議員の1人として米国民に対し、ムラーはいかなる干渉も受けずに職務を遂行できると誓う。彼の仕事ぶりはすばらしいと思っている」

(前にも述べたとおり、トランプがムラーを解任しようとすれば、それは彼の大統領職の終わりの始まりになるだろう)

リンゼー・グラム共和党上院議員はトランプ大統領に厳しい警告を送り、ロバート・ムラー特別検察官の解任に反対した。

「不公平だ」と言いつのるトランプ

続いてCNNは、ムラー解任に向けて動き出したと取れるトランプのツイッターを取り上げた。「なぜムラーの捜査チームには13人ものかたくなな民主党員や嘘つきヒラリーの支持者がいるのに、共和党員はゼロなんだ?」とトランプは3月18日の朝にツイートした。「これが公平だというのか? これが共謀ではないのか?」

ムラーを解任したがっているのだろうか、と問われてグラムは、特別検察官を解任するなら、トランプも自身の大統領の座が危なくなることを覚悟すべきだと答えた。

「前にも言ったが、もし解任すれば、それは大統領の終わりの始まりになるだろう。わが国は法治国家だからだ」とグラムは述べた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

独新財務相、財政規律改革は「緩やかで的絞ったものに

ワールド

米共和党の州知事、州投資機関に中国資産の早期売却命

ビジネス

米、ロシアのガスプロムバンクに新たな制裁 サハリン

ビジネス

ECB総裁、欧州経済統合「緊急性高まる」 早期行動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 6
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 7
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 8
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 9
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 10
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 8
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 9
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 10
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中