最新記事

朝鮮半島

北朝鮮、平昌五輪へ党No2の金永南率いる代表団派遣 開会式出席へ

2018年2月5日(月)16時46分

2月4日、韓国統一省は、平昌冬季五輪を機に北朝鮮が派遣する高官代表団のトップとして金永南・最高人民会議常任委員長が韓国を訪問すると発表した。写真はベネズエラ訪問時の同委員長(左)。2016年9月撮影(2018年 ロイター/Marco Bello)

韓国統一省は4日、平昌冬季五輪を機に北朝鮮が派遣する高官代表団のトップとして金永南・最高人民会議常任委員長が韓国を訪問すると発表した。

韓国統一省の発表文によると、金氏は9─11日の日程で韓国を訪れる。冬季五輪の日程は9─25日となっている。

金氏は形式的に北朝鮮の国家元首を務めている。

北朝鮮の朝鮮中央通信も5日、金永南氏が訪韓し平昌五輪の開会式に出席することを確認した。

韓国政府は、五輪期間中に南北、米朝で高位級会談が開催されることに期待を寄せている。

五輪開会式にはペンス米副大統領や安倍首相、その他各国の首脳も出席する予定。

韓国大統領府(青瓦台)は、金氏の訪韓がハイレベル対話に向けた「様々な機会」をもたらすとした。

大統領府の金宜謙報道官は5日の会見で、金氏の訪韓について「南北関係の改善や五輪の成功に対する北朝鮮の決意、そして誠実で熱心な姿勢を示している」と述べた。

大統領府によると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は2日のトランプ米大統領との電話会談で、南北関係改善の動きは今後も続き、ペンス副大統領の訪韓は「重要な前触れ」になるとの認識を示した。

金氏は2008年の北京夏季五輪や2014年のソチ冬季五輪にも出席した。北朝鮮の核・ミサイル開発などに関与していないことから、国連や米国のブラックリストの対象にはなっていない。

統一省は5日、平昌五輪開催中に韓国で公演を予定している北朝鮮の芸術団について、船で韓国入りする可能性があると明らかにした。韓国は2010年5月にすべての北朝鮮籍船舶の入港を禁止したが、統一省の報道官は、今回は例外としたい意向を示した。北朝鮮側は芸術団の移動と宿泊施設として「万景峰92号」の使用を提案してきたという。

[ソウル 5日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    メーガン妃が「アイデンティティ危機」に直面...「必…
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中