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トランプ「米国経済同様に強いドルを望む」 欧州閣僚は貿易戦争を懸念

2018年1月26日(金)08時00分

1月25日、トランプ米大統領は、最終的には強いドルを望む考えを表明した。2016年10月撮影(2018年 ロイター/Valentyn Ogirenko)

トランプ米大統領は25日、最終的には強いドルを望む考えを表明した。CNBCのインタビューで「ドルがさらに強くなり、最終的には強いドルが望ましい」と指摘、ムニューシン米財務長官の発言は誤って解釈されたとの認識を示した。

トランプ氏は米国経済は堅調との認識を示し、ドル相場は国力に基づくべきとの考えを示唆した。

ムニューシン米財務長官は記者団に、貿易戦争を望まない考えを示したが、フランスやイタリアの財務相が同氏の発言に懸念を表明した。

フランスのルメール経済・財務相は記者団に「為替水準は経済の基礎的条件を反映するのが望ましい」と述べ、こうした認識は米国も加盟する主要7カ国(G7)の公式の立場と指摘した。

イタリアのパドアン経済・財務相はロイターのインタビューで「1国で保護主義を強める方向へ貿易に影響を及ぼす動きがあれば、相手方が同様の行動をとるか報復する誘惑は非常に高く大きくなることを歴史は示しており、事態が制御不能に陥る恐れもある」とし、貿易戦争への懸念を示した。

ハモンド英財務相は、ムニューシン氏と討論に参加、「(英ポンド相場が)さらに持ち直しているようだ。スティーブ、どうもありがとう」と述べた。

[ダボス(スイス) 25日 ロイター]


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