今度の性被害者は男性モデル!ヴォーグ誌が著名写真家を「クビ」に
モデルのケイト・モスとポーズする著名写真家マリオ・テスティーノ Neil Hall-REUTERS
<英王室やカルバン・クラインの写真も撮る大物写真家2人に受けた長年のセクハラ被害を男性モデルたちが告発>
米ヴォーグ誌が、セクハラ疑惑の渦中にある著名なファッション写真家2人を「クビ」にした。
13日にニューヨーク・タイムズ紙は、写真家のマリオ・テスティーノ(63)とブルース・ウェバー(71)のセクハラを告発する多くの男性モデルの声を伝えた。これを受けてヴォーグのカリスマ編集長アナ・ウィンターは、テスティーノとウェバーには「当面の間」仕事を依頼しないと発表した。
テスティーノに対しては13人の男性モデルおよび元アシスタントがセクハラ被害を訴えているほか、ウェバーに対しては15人の男性モデルから、性的な行為を強制されたほか、撮影の最中に必要もないのに裸にさせられたとの声が上がっている。ウェバーは、カルバン・クラインのセクシーなCMを撮影したことでも知られる。
「セクハラは絶え間なく続いた」と、テスティーノと90年代に一緒に仕事をした元アシスタントは述べている。
被写体にはウィリアム英王子夫妻も
モデルらによれば、テスティーノは撮影の最中に体を触ってきたほか、彼らの前で自慰を行ったりしたという。テスティーノは、ヴォーグの今年2月号の表紙を飾ったテニス選手のセリーナ・ウィリアムズが娘を抱いている写真のほか、ウィリアム英王子夫妻が婚約した際の公式写真など英王室の人々を撮った写真でも知られる。
.@serenawilliams and her daughter Alexis Olympia Ohanian Jr. for the cover of @voguemagazine! pic.twitter.com/HmeadZvvpw
— Mario Testino (@mariotestino) 2018年1月10日
ウェバーの弁護士が出した声明によれば、ウェバーは「心底ショックを受けており」、セクハラ疑惑については「完全に」否定しているという。テスティーノの弁護士も、指摘されたような出来事は一切起きていないとの立場だ。
ウェバーは先月、モデルのジェイソン・ボイスからセクハラで訴訟を起こされている。ボイスは撮影中、ウェバーから自分の性器を触ったり、ウェバーの指を舐めるよう強要されたと主張している。
モデルのロビン・シンクレアもニューヨーク・タイムズに対し「彼(ウェバー)が指を私の口に当て、私のプライベートな部分をつかんできたのを記憶している」と証言している。「セックスのようなことは一度もしなかったが、それでもいろんなことが起きた。繰り返し触られ、繰り返しいたずらをされた」。他の2人の男性モデルも同様の証言をしている。