「中国のエルサレム」浙江省・温州 当局の弾圧と闘うキリスト教徒
共産党は2017年、大学の学生、国有企業の従業員、そしてお膝元の政府当局者がクリスマスを祝うことに対し、国営メディアの報道によれば「西側の宗教文化による腐敗に抵抗する」といった文言を用いた、尋常ならざる厳しい警告を発した。
温州の親たちは子どもたちの教育を自身の手で管理したいと考えているが、政府は、党に忠実な新世代の宗教指導者を生み出そうとしている。
中国の国家宗教事務局を率いる王作安局長は10月にロイターに対して文書でコメントを寄せ、愛国的な宗教指導者を求める中国の「切迫したニーズ」に応えるためには、今回政府が公布し、2月に施行される予定の宗教学校に関する新たな規則が必要だと述べている。
「宗教学校を卒業した人材が、政治的・宗教的性格の双方において水準を満たしており、国に対する愛と宗教に対する愛をうまく結合させていくことをわれわれは願っている」と王氏は言う。
だが、国際人権NGOフリーダム・ハウスでアナリストを務めるニューヨークのサラ・クック氏によれば、多くのキリスト教徒にとって、党が宗教教育を統制することを容認すれば、神よりも党を優先せざるを得なくなり、受け入れがたいと語る。
したがって、党としても信仰教育を統制することしかできていない。
「寝るときに、聖書由来の物語の読み聞かせを受ける子どもは、今後も必ずいるだろう」とクック氏は言う。
温州のChenさんは、中国の若者たちのあいだで無神論者よりも信者の方が多数になるまでは、教育で正面から信仰を扱うべきと考えている。
「次の世代では、キリスト教の信者がもっと増えるのは確実だろう」と彼女は言う。「キリスト教の信仰が伝承され、受け継がれていく力は、ますます大きくなっている」
(翻訳:エァクレーレン)
[温州(中国) 24日 ロイター]