最新記事

アジア

インドとASEAN首脳、海洋分野で関係強化 中国けん制へ

2018年1月26日(金)13時53分

1月25日、インドのモディ首相(写真右)は、首都ニューデリーで、東南アジア諸国連合(ASEAN)と首脳会議を開き、海洋分野での協力関係強化で一致した。周辺地域で影響力を拡大する中国をけん制するのが狙い。写真左はミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問。ニューデリーで24日撮影(2018年 ロイター/Cathal McNaughton)

インドのモディ首相は25日、首都ニューデリーで、東南アジア諸国連合(ASEAN)と首脳会議を開き、海洋分野での協力関係強化で一致した。周辺地域で影響力を拡大する中国をけん制するのが狙い。

インド外務省の高官は、記者団に対し「(インドとASEANの首脳は)海洋分野での協力拡大に向けたメカニズムを確立すること」で合意したと述べた。

このほか、インドとASEANが共通して直面する従来の課題や従来とは異なる課題への対応についても議論したとしたが、詳細には言及しなかった。

首脳会議には、ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問、インドネシアのジョコ大統領、フィリピンのドゥテルテ大統領らが出席した。

インドは、ここ数年に周辺国で港湾施設や発電所を建設するなど影響力を拡大する中国を警戒。東南アジア諸国との経済関係強化を模索している。

ただその取り組みは、依然として中国に後れを取っている。中国は2016─17年のASEANとの貿易規模が4億7000万ドルとインドの6倍以上だ。

モディ首相はASEAN諸国との関係強化に取り組むと表明。貿易はすでに「25年間に25倍」に拡大したと強調した。

また「投資は堅調で、伸びている。貿易関係をさらに強化し、経済界の交流促進に向け取り組む」と述べた。

[ニューデリー 25日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中