最新記事

日本企業

上海市、神戸製鋼の製品に注意呼び掛け 45万トン超の製品出荷で検査強化

2017年12月30日(土)14時23分

12月29日、中国上海市は、神戸製鋼所が製造した金属製品の安全性に対する注意を呼び掛け、検査措置を強化した。写真は神戸製鋼所のロゴ。神戸で10月撮影(2017年 ロイター/Thomas White)

中国上海市は、神戸製鋼所<5406.T>が製造した金属製品の安全性に対する注意を呼び掛け、検査措置を強化した。中国国営の新華社通信が上海市当局の情報を引用して報じた。

神戸製鋼は10月、検査データを改ざんした製品の出荷先が約500社に上ることを明らかにした。一部の国内工場は既に、製品の品質や安全性を定めた日本工業規格(JIS)認証の一時停止処分を受けている。

新華社が上海出入国検査検疫局の情報として伝えたところによると、同社は2016年9月から2017年8月にかけて、上海部門を通じて中国に45万1000トンの金属製品を出荷した。このうち、アルミ板1420トンと銅板116トンのデータが改ざんされているという。

神戸製鋼の上海部門も製品の安全性を検査するため顧客と連絡を取り合っているが、中国の消費者の利益を保護するため、当局も同部門の監督を続けるとしている。

当局は神戸製鋼が製造したすべての製品の検査を実施し、データが改ざんされた製品を技術面から検査する特別チームを立ち上げ、結果を定期的に公表するという。

当局はさらに、上海港から荷揚げされた日本製の金属製品の定期検査を実施する方針。神戸製鋼の上海部門の関連業務については、既に過去にさかのぼって調査を行っている。

報道に関する神戸製鋼の上海部門のコメントはこれまでのところ得られていない。

[上海 29日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


ニューズウィーク日本版のおすすめ記事をLINEでチェック!

linecampaign.png

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中