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米年末商戦サイバーマンデーでさらに儲けるアマゾンの戦略
ブラックフライデーのネット売り上げの半分を稼ぐアマゾンには値下げの原資も余るほどある Philippe Wojazer-REUTERS
<米年末商戦の初日「ブラックフライデー」に全ネット店舗の半分を売り上げたアマゾンは、休み明けの「サイバーマンデー」向けにも強力な製品と仕掛けを用意している>
感謝祭翌日の「ブラックフライデー」から始まる米年末商戦で、アマゾンはネット店舗全体の半分を売り上げた。この勢いに乗り、休暇明けで売り上げが急増する「サイバーマンデー」にも勝って、ネット取引での独占的地位を強固にするつもりだ。その武器になるのはもちろん、キンドルやアマゾンエコー、ファイヤーTVなど人気自社製品の一大セールだ。
11月24日のブラックフライデーのアマゾンの売り上げは、全ネット取引の50%を占めたと、調査会社GBHインサイツは分析する。サイバーマンデーの売り上げは、同社の史上最高を更新する見込みだという。
アマゾンからの業績発表はまだないが、ブラックフライデーで最も売れた2つの商品は、いずれもアマゾン製品だったという。アマゾンエコーの小型版である「エコードット」とテレビに接続して使う小さな出力機器「ファイヤーTVスティック」だ。
アマゾンのサイバーマンデー・セールは、アマゾンの音声AIアシスタント「アレクサ」を搭載したアマゾンエコーなどの音声入力機器のオーナーには特別に、1日早い日曜の午後5時から始まる。同社いちばんの成長商品を既に購入してくれたユーザーに、いちばんのお買い得商品で報いるためだ。
予測によると、2017年のサイバーマンデーに消費者が使う金額は推定38億1000万ドル。1日の売り上げとしては、昨年の34億5000万ドルを上回って過去最高だ。
「小売業の技術革新やネット小売りの拡大によるものだ」と、AXA投資顧問のファンドマネジャー、ジェレミー・グリーソンは言う。「スマートフォンやネットマーケティング、ネットショッピングの利便性改善は、これからも小売を変貌させていくだろう」
「伝統的な実店舗はますます、アマゾンのようなネット世代の小売業と競争するために、専門家の助けを必要とするようになっている」