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日米関係トランプ、日米の経済関係に不満「日米貿易は非互恵的、友好的に改善目指す」
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11月6日、来日中のトランプ米大統領は、安倍晋三首相との首脳会談を前に、日米の経済関係の強化と改善に向けた方法について協議すると語った。写真は米大使公邸で撮影(2017年 ロイター/Jonathan Ernst)
来日中のトランプ米大統領は6日、日米貿易について、日本はここ数十年にわたり「勝利を収めている」と指摘した上で、日米の経済関係を強化し、より互恵的なものとする方法を協議すると語った。
大統領は日本の財界トップとの会合の冒頭、米国は日本のせいで「長い年月にわたって」巨額の貿易赤字に苦しんできたと発言。改善に向けた交渉が必要だとしつつも、友好的な方法で協議に臨む姿勢を明らかにした。
大統領は「われわれは自由かつ互恵的な貿易を望むが、現時点で日米貿易は自由でも互恵的でもない。ただ、今後そうなるだろう」と述べた。
大統領はまた、米国を日本企業にとって雇用・投資・成長の面で最も魅力的な場所にしたいと語った。
米財務省によると、昨年の日本の対米貿易黒字は690億ドル。
トランプ大統領はこのほか、米国が整備を進めるインド太平洋の貿易枠組みは米国が脱退を表明した環太平洋連携協定(TPP)よりも貿易を活性化させると主張。「TPPは正解ではない」と述べた。
日本を含むTPP参加11カ国はベトナムで近く開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて大筋合意を目指している。
トランプ大統領は来日した5日、安倍晋三首相とゴルフをプレーし、昼食と夕食をともにした。両首脳は6日に正式な首脳会談に臨む。
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