トランプ、金正恩の斬首部隊を韓国へ 北朝鮮に加え中国にも圧力か?
朝鮮半島沖に派遣された米太平洋艦隊の原子力空母ロナルド・レーガンが韓国海軍の艦艇と合同演習を行っている。(写真は2016年の演習より)Nathan Burke - U.S. Navy
<中国の共産党大会の開催に合わせ、北朝鮮がミサイル実験などの軍事的挑発行動に出る可能性が高まっている。トランプ大統領は、原子力空母など強力な軍事力を朝鮮半島沖に派遣、軍事的緊張が高まっている──>
国際社会の声をあざ笑うように9月15日、日本上空を通過する弾道ミサイルの発射実験を行い、さらなるミサイル発射も辞さないと挑発している北朝鮮。一部で予想された10月10日の朝鮮労働党創立記念日には軍事的挑発は行わなかったが、同盟関係が疎遠になりつつある中国の共産党大会が18日から始まり、これに合わせて新たなミサイル発射などを行う懸念が指摘されている。
これに対応するように、米トランプ政権は太平洋艦隊の空母をはじめ、潜水艦、戦略爆撃機、戦闘機などを朝鮮半島周辺に展開。北朝鮮の新たな挑発があった際に即応できる体制を取っている。
だが、米軍のこうした動きは単に北朝鮮に向けたものだけではないようだ。
韓国メディア文化日報によると、トランプ政権が原子力空母などを朝鮮半島付近に派遣することについて専門家は、対北朝鮮攻撃の準備、中朝関係の断絶を狙った中国への圧力、そして北東アジアの覇権をめぐり東シナ海や南シナ海で存在感を高めている中国への圧迫などを狙った多目的作戦という分析をしている。
金正恩の斬首作戦の実行部隊も派遣
事実、トランプ政権が10月に入ってから朝鮮半島に展開している軍事力は圧倒的なものだ。
韓国メディアのイーデイリーによると、北朝鮮のミサイル発射の恐れがあると思われた朝鮮労働党創立記念日の10日夜、グアムのアンダーソン空軍基地から空軍のB1-B爆撃機2機からなる編隊を飛来させ、まず日本の上空で航空自衛隊の戦闘機と合流。その後、航空自衛隊と別れて韓国の上空で韓国空軍の戦闘機と合流し、ミサイル射撃訓練を2度行った。日米韓が日本海上で共同夜間訓練を行った事実を公表したのはこれが初めてだ。