トランプ、金正恩の斬首部隊を韓国へ 北朝鮮に加え中国にも圧力か?
従来、米軍はB1-Bを昼に朝鮮半島へ飛行させていたが、9月23日深夜から24日未明にかけて初めて夜間に展開。海洋上の国境ともいえる北方限界線を超えて北朝鮮を威圧するように飛行。それに続き今月10日も夜間飛行を実施したのは北朝鮮へ向けて奇襲侵入を示し軍事的圧力を一段高める狙いがあったと軍事専門家は分析する。
一方、海上では16日まで日本の海上自衛隊と共同訓練をした原子力空母ロナルド・レーガンの艦隊が日本海へ入り、イージス駆逐艦・世宗大王など韓国軍艦船と合流。20日まで合同演習を行っている。またこれに先だって7日に慶尚南道鎮海港に攻撃型原子力潜水艦ツーソン、13日に釜山港に原子力潜水艦ミシガンがそれぞれ入港しており、今回の演習に参加しているものとみられている。
空母ロナルド・レーガンはF/A-18戦闘機のほか早期警戒機など70機あまりを搭載し、航空乗務員2500人を乗せており、巡洋艦、駆逐艦を従え第5空母打撃群を構成。これだけで中小国の軍事力と匹敵する攻撃能力があるという。一方、攻撃型原子力潜水艦ツーソンは、1600〜2300キロ離れた遠距離でも正確に目標を破壊するトマホーク巡航ミサイルを搭載。原子力潜水艦ミシガンもトマホークを最大154発搭載できるほか、金正恩の斬首作戦実行を担当する特殊作戦隊員が搭乗しているという。
実働部隊以外も派遣し空軍力を誇示
また実働部隊ではないが、最新の米空軍機がソウルに集結していることも注目されている。これは京畿道城南(ソンナム)にあるソウル空軍基地で、「ソウル国際航空宇宙・防衛産業展(ソウルADEX)」が17日から開催されているからだ。
韓国メディアの朝鮮日報などによると、この展示会にはF-22とF-35Aのステルス戦闘機やB-1B戦略爆撃機のほか、無人偵察機、輸送機、空中給油機、早期警戒管制機、海上哨戒機などが参加。隔年で開かれているソウルADEXだが、これほど多岐にわたる米軍用機が展示されるのはきわめて異例だ。
韓国軍の関係者は「早期警報機と偵察機、空中給油機、戦闘時の遭難乗務員救出作戦に必要なヘリコプター、特殊作戦部隊の展開に利用される輸送機など、B-1B編隊が北朝鮮爆撃任務を遂行する際に実際に投入される米軍の航空資産が網羅されている。非武装状態で展示されてはいるが、米国の"軽挙妄動するな"という対北朝鮮メッセージが鮮明だ」と語った。