北朝鮮がフィッシング攻撃、米電力会社が標的に
懸念されるのは、今後の本格的な攻撃だ。NBCニュースは8月、北朝鮮のサイバー攻撃を警戒しているとの米情報当局者の発言を伝えた。最も危惧されるのはアメリカのインフラが標的にされる事態だ。
「緊張がさらにエスカレートすれば、北朝鮮は対抗手段の1つとして、サイバー攻撃を行うだろうと、われわれはかなり前から懸念してきた」と、サイバーセキュリティー会社クラウドストライクのドミトリ・アルペロビッチは警告する。
「北朝鮮は韓国に対する攻撃を通じて、高度なハッキング技術を持つ強力なハッカー集団を養成してきた」
セキュリティー専門家のリーは「北米の送電網のセキュリティーは一般に思われているよりずっと堅牢で、北朝鮮が破壊を試みても、その成果に失望するだろう」と強気だ。しかし送電網のすべてが万全に守られているわけではない。一部の弱小な電力会社など、資金不足で時代遅れの対策しか取れていない脆弱な部分があると、フィグリウッジは指摘する。
「北朝鮮に限らず、ハッキング国家は最も弱いリンクを見つけて、そこに付け入る」
標的は個々の企業にとどまらない、アメリカのインフラ全体だ。
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