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トランプ政権米特別検察官、トランプ陣営元選対幹部2人を起訴 元顧問も偽証認める
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10月30日、ロシアによる2016年の米大統領選干渉疑惑を捜査するモラー米連邦特別検察官事務所は、大陪審がトランプ陣営のポール・マナフォート元選挙対策本部長(68)ら2人を起訴したと発表した。写真は車で自宅を出る際、顔を隠すマナフォート氏(2017年 ロイター/Jonathan Ernst)
ロシアによる2016年の米大統領選干渉疑惑を捜査するモラー米連邦特別検察官事務所は30日、大陪審がトランプ陣営のポール・マナフォート元選挙対策本部長(68)ら2人を起訴したと発表した。罪状は米国に対する謀略やマネーロンダリング(資金洗浄)など12件という。
ロシア疑惑を巡る捜査で初の訴追となる。
これとは別に、トランプ陣営の顧問を務めたジョージ・パパドポロス氏が連邦捜査局(FBI)捜査官に対し虚偽の供述を行った罪を認めたことも明らかとなった。
特別検察官事務所が発表した声明によると、起訴されたのはマナフォート氏のほか、同氏のビジネスパートナーでトランプ陣営で同氏の代理人を務めたリック・ゲーツ氏。両氏とも27日に起訴され、30日に出頭した。
起訴状によると、マナフォート、ゲーツ両氏はウクライナの政治指導者や政党の工作員として働き、数千万ドルの報酬を受け取っていた。さらに2006年から少なくとも16年までに米・外国企業体を通じ、受け取った資金のマネーロンダリングを行っていたという。
両氏とも12件の罪状すべてで無罪を主張している。
起訴状はトランプ大統領および同氏の陣営については言及していない。罪状の多くはマナフォート氏のトランプ陣営での役割というよりも同氏とウクライナとの関係が焦点で、一部の罪状は10年以上遡る内容となっている。
ホワイトハウスのサンダース報道官は記者会見で、罪状はトランプ大統領、もしくはトランプ陣営とは無関係で、トランプ陣営が選挙中にロシアと結託していた証拠はないと述べた。
マナフォート氏は2016年6━8月にトランプ陣営の選対本部長を務めたが、ウクライナの新ロシア政党から不正な報酬を受け取っているとの報道が流れる中、辞任した。
これとは別に、トランプ陣営の顧問だったパパドポロス氏がFBI捜査官に偽証したことについて、今月初旬に罪を認めていたことが裁判所の文書から明らかになった。
モラー特別検察官事務所によると、パパドポロス氏は、昨年の選挙でトランプ氏の対抗馬だったクリントン民主党候補に不利になる情報を握っていると主張した人物との接触の時期について、虚偽の供述を行っていた。
トランプ大統領はこの日ツイッターで「ポール・マナフォートがトランプ陣営に参加する何年も前の話じゃないか。いかさまヒラリー(Crooked Hillary)と民主党はなぜ捜査の対象とならないのか」と苛立ちを示した。トランプ氏はこれまでもモラー特別検察官による捜査を「魔女狩り」と呼び批判してきている。
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