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ポルノ王がトランプの首に11億円の懸賞金!

2017年10月16日(月)18時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

トランプに対してもかねてから反対の立場を取っていた。英デイリー・メールによれば、フリントはトランプの当選が「違法」だと主張。就任9カ月を数える期間でトランプが大統領の仕事に「危険なほど向いていない」ことが証明されたと訴えている。

複数の報道によると、フリントは昨年の大統領選でトランプのライバルだった民主党のヒラリー・クリントンを支持。トランプの当選を阻止するべく、ネタ集めに奔走していたという。

今回の広告ではウォーターゲート事件がきっかけで辞任に追い込まれたリチャード・ニクソン米大統領(共和党)の例を挙げ、トランプを批判。パリ協定離脱やジェームズ・コミーFBI前長官の解任を強行したトランプを「現代において明らかな敵」と表現している。

多額の懸賞金はどこから?

特ダネと引き換えになる多額の懸賞金はもちろん、1974年に立ち上げたポルノ出版事業が支えになっている。ジャクリーン・ケネディのヌード写真を掲載したハスラー誌は世界的に売れ、巨大な富を築いた。

9月に91歳で亡くなった同業界の仲間で男性誌「プレイボーイ」の創業者ヒュー・ ヘフナーの遺産がわずか1500万ドルだったことは世間を驚かせ、インターネットの波が押し寄せた業界の没落ぶりは、フリントにも重なる部分があるかもしれない。ただ、フリントは手堅かった。

過去にUSAトゥデーに語ったところによると、株式非公開のラリー・フリント・パブリケーションは5億ドル(約560億円)の価値があった(2014年当時)。現在は出版事業以外の、ビデオポルノ製作、ライセンス事業、不動産ビジネス、カジノ経営などが、収入の95%を占めているという。実業家として盤石の地位と豊富な資金源を確保している。

フリントは「弾劾は厄介な論争を引き起こすことになる」としつつも、トランプを政権から引きずり降ろさなければ、この先3年の状況はさらに悪化すると警鐘を鳴らす。「愛国者としての義務」というフリントの呼びかけに応える情報提供者は現れるのだろうか。

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