北朝鮮対応、冷静さを保ったものに トランプ政権内の変化示す
ケリー氏には試金石
今回の危機はまた、トランプ大統領の好戦的な衝動を抑え、同大統領に接触できる人を限定しようとしているというケリー大統領首席補佐官にとっては試金石となっている。
トランプ大統領は、ケリー新大統領首席補佐官が意思決定プロセス合理化のため、大統領執務室への情報の出入りを制限したことにいら立ちを見せることがあると、状況に詳しい複数の関係筋は明かした。
「そのようにトランプ氏を管理することなどできない」と、同氏の外部顧問を務めるある人物はこう述べ、同氏はいずれそうしたプロセスに嫌気がさすようになるとの見方を示した。
もう1人の関係筋は「ケリー氏の影響力が増大している」と指摘する。「トランプ大統領が最高司令官であることに変わりはなく、ツイッターで公権力を発揮している」と匿名を条件にこう述べた。
一方、もし不協和音を生じさせるようなことが3日にあったとすれば、それはトランプ大統領が主要同盟国である韓国に警告するようなメッセージをツイッターで発信したことだ。
「私が以前指摘した、北朝鮮との対話を図る融和政策が機能しないということを韓国はようやく認識した。彼ら(北朝鮮)は1つのことしか理解しない」と、トランプ大統領はツイッターでこう発信した。
ある元国務省幹部は、トランプ大統領がこのような発言をしたことを批判する。
「(北朝鮮からの)脅威が一段と高まっているさなかに、主要同盟国に対して不当に平手打ちをくらわすとは、不適切かつ無用であり、不和を生じさせるような行動だ」と、この元国務省幹部は匿名で語った。