最新記事

ミサイル

トランプ、北朝鮮の金正恩は「賢明な判断」と評価 グアム攻撃留保

2017年8月17日(木)09時42分

8月16日、トランプ米大統領(写真)は、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が米領グアムへのミサイル発射計画の留保を示唆したことについて、「賢明」な判断を下したと評価した。ニューヨークで15日撮影(2017年 ロイター/Kevin Lamarque)

トランプ米大統領は16日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が米領グアムへのミサイル発射計画の留保を示唆したことについて、「賢明」な判断を下したと評価した。

トランプ大統領はツイッターに「金正恩委員長は非常に賢明で、理にかなった判断を下した」とし、「別の選択をしていれば、壊滅的な結果をもたらしていたし、到底容認できなかった」と投稿した。

米朝間の緊張が高まるなか、中国は関係各国に冷静に対応するよう繰り返し呼び掛けてきた。

ドイツのメルケル首相もこの日、今回の問題に対する軍事的な解決法はなく、「協議を通して解決する必要がある」と述べ、中国と同様の見解を表明。ガブリエル外相は「北朝鮮のミサイル発射計画の留保には、何よりも中国による圧力が貢献した」とし、以前よりも事態を楽観視していると述べた。

国連のグテレス事務総長は、北朝鮮情勢を巡り「レトリックを抑え、外交交渉を加速させる」時期だと述べた。北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議の参加国であるロシア、日本、米国、中国、北朝鮮、韓国に対し、国連に仲介する用意があると伝えたことを明らかにした。

グテレス事務総長は「この危機的状況は政治的に解決されなければならない」と記者団に述べた。

米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は今週、訪問先の中国で人民解放軍高官の房峰輝氏に対し、北朝鮮の武器開発プログラムは、中国を含む国際社会全体への脅威だと述べた。

米軍報道官の声明によると、ダンフォード議長は「米国と中国には、平和的手段を通じて非核化された朝鮮半島という共通の目標がある」とし、「北朝鮮の行動は中国の経済的・軍事的な安全保障を脅かす」と指摘。中国が北朝鮮に一段の圧力を加える必要があるとの米国の考えを伝えたという。

[ワシントン 16日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中