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ICBM北朝鮮はミサイルエンジン独自生産可能、輸入頼る必要ない=米当局者
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8月15日、複数の米情報当局者は、北朝鮮はミサイルエンジンを独自に生産する能力を持つとみられ、輸入に頼る必要がないことを示す情報もあると明らかにした。写真は発射実験中のICBM。提供写真(2017年 ロイター/KCNA)
複数の米情報当局者は15日、北朝鮮はミサイルエンジンを独自に生産する能力を持つとみられ、輸入に頼る必要がないことを示す情報もあると明らかにした。
英シンクタンク国際戦略研究所(IISS)は先に、北朝鮮がウクライナかロシアの工場で製造されたエンジンを闇市場を通じて獲得した可能性があるとの分析を公表。ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙は14日にこれを引用し、機密扱いとなっている米情報機関の見解もIISSの分析に沿っていると報じた。
ただ、米情報当局者の1人はロイターに対し、「北朝鮮がエンジンの輸入に依存していないことを示す情報がある」と指摘。「われわれは北朝鮮が独自にエンジンを生産する能力があると判断している」とした。
ウクライナは北朝鮮に軍事技術を提供したことはないと言明している。
IISSは、北朝鮮が今年発射試験を行った大陸間弾道ミサイル(ICBM)などに、ウクライナの国営ユージュマシュ社が製造した「RD250」と呼ばれる旧ソ連製エンジンの改良型を搭載し、ミサイル発射技術を向上させたと分析。
これに関し別の米情報当局者は、RD250の改良には北朝鮮のために働く外国人科学者が関与したか、ロシアなどで教育を受けた北朝鮮人が開発に関わった可能性があると述べた。
ウクライナ製エンジンを北朝鮮が獲得していたとの報道について米国務省のナウアート報道官は、「ウクライナは不拡散で実績を挙げてきた。これは北朝鮮に関してもそうだ」とコメントした。
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