最新記事

ロシア疑惑

大陪審、トランプJr.の面会に絡み召喚状 大統領は捜査対象外?

2017年8月4日(金)12時06分

 8月3日、トランプ米大統領の長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏(写真)が昨年6月にロシア人弁護士と面会した件で大陪審は召喚状を発行した。複数の関係筋が、ロイターに対し明らかにした。写真はニューヨークで2016年9月撮影(2017年 ロイター/Brian Snyder)

トランプ米大統領の長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏が昨年6月にロシア人弁護士と面会した件で大陪審は召喚状を発行した。複数の関係筋が3日、ロイターに対し明らかにした。

関係筋はまた、昨年の米大統領選へのロシアの干渉疑惑を捜査しているモラー特別検察官がワシントンで大陪審を選定したことも明らかにした。関係筋の1人によると、大陪審はここ数週間に選定された。

面会にはトランプ氏の娘婿であるクシュナー大統領上級顧問と、大統領選でトランプ陣営の選対本部長を務めたポール・マナフォート氏も出席していた。

召喚状が誰に対するものかは現時点で明らかになっていない。

トランプ大統領は3日夜にウェストバージニア州で開いた集会で、「大半の人はわれわれの選挙戦にロシアの干渉がなかったことを知っている。われわれはロシアのおかげで勝利したのではない。皆さんのおかげで勝利したのだ」と訴えた。

元検事のポール・カラン氏は「モラー氏の捜査においてこれは重大な進展だ」との見方を示し、「刑事訴追につながる情報が明らかになった可能性を示唆している。誰に対するものかが問題だ」と述べた。

一方、トランプ氏の弁護士、ジェイ・セクロウ氏はフォックス・ニュースで「異例の措置ではない」と述べた。

関係筋の1人は、ロシアによる大統領選への干渉は昨年6月の面会後間もなく本格化したことから、モラー氏の捜査ではこの点が焦点になっていると述べた。

状況説明を受けた関係筋の1人によると、モラー氏は、面会の際か面会の後にトランプ陣営関係者がロシアに対し、大統領選の対立候補だったヒラリー・クリントン氏の陣営に関する情報を流すよう促したかどうか捜査している。

捜査に詳しい別の関係筋によると、捜査ではトランプ大統領自身は対象になっていないが、昨年6月の面会について大統領が事前に知っていたか、後に報告を受けたかを見極めようとしているという。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中