大陪審、トランプJr.の面会に絡み召喚状 大統領は捜査対象外?
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8月3日、トランプ米大統領の長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏(写真)が昨年6月にロシア人弁護士と面会した件で大陪審は召喚状を発行した。複数の関係筋が、ロイターに対し明らかにした。写真はニューヨークで2016年9月撮影(2017年 ロイター/Brian Snyder)
トランプ米大統領の長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏が昨年6月にロシア人弁護士と面会した件で大陪審は召喚状を発行した。複数の関係筋が3日、ロイターに対し明らかにした。
関係筋はまた、昨年の米大統領選へのロシアの干渉疑惑を捜査しているモラー特別検察官がワシントンで大陪審を選定したことも明らかにした。関係筋の1人によると、大陪審はここ数週間に選定された。
面会にはトランプ氏の娘婿であるクシュナー大統領上級顧問と、大統領選でトランプ陣営の選対本部長を務めたポール・マナフォート氏も出席していた。
召喚状が誰に対するものかは現時点で明らかになっていない。
トランプ大統領は3日夜にウェストバージニア州で開いた集会で、「大半の人はわれわれの選挙戦にロシアの干渉がなかったことを知っている。われわれはロシアのおかげで勝利したのではない。皆さんのおかげで勝利したのだ」と訴えた。
元検事のポール・カラン氏は「モラー氏の捜査においてこれは重大な進展だ」との見方を示し、「刑事訴追につながる情報が明らかになった可能性を示唆している。誰に対するものかが問題だ」と述べた。
一方、トランプ氏の弁護士、ジェイ・セクロウ氏はフォックス・ニュースで「異例の措置ではない」と述べた。
関係筋の1人は、ロシアによる大統領選への干渉は昨年6月の面会後間もなく本格化したことから、モラー氏の捜査ではこの点が焦点になっていると述べた。
状況説明を受けた関係筋の1人によると、モラー氏は、面会の際か面会の後にトランプ陣営関係者がロシアに対し、大統領選の対立候補だったヒラリー・クリントン氏の陣営に関する情報を流すよう促したかどうか捜査している。
捜査に詳しい別の関係筋によると、捜査ではトランプ大統領自身は対象になっていないが、昨年6月の面会について大統領が事前に知っていたか、後に報告を受けたかを見極めようとしているという。