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人権問題北朝鮮解放の米大学生、「反応がなく深刻な脳損傷」と医師団
6月15日、北朝鮮から解放された米国人大学生オットー・ワームビア氏の治療に当たっている医師団(写真)は、同氏に深刻な脳損傷が見られ、「反応がない覚醒状態」にあると述べた。写真はオハイオ州で撮影(2017年 ロイター/Bryan Woolston)
北朝鮮から解放された米国人大学生オットー・ワームビア氏の治療に当たっている医師団は15日、同氏に深刻な脳損傷が見られ、「反応がない覚醒状態」にあると述べた。
ワームビア氏(22)は1年5カ月間拘束されていたが、13日に昏睡(こんすい)状態で帰国。
記者会見したシンシナティ大学メディカルセンターの医師は、ワームビア氏の容体は安定しているが「言語を理解している様子はなく、言葉による指示に反応しない」と説明。ただ自発呼吸はできているという。
ワームビア氏はツアーで北朝鮮を訪問中に拘束された。現地メディアは政治スローガンが書かれた展示物を盗もうとしたことが理由と伝えている。
家族によると、同氏は2016年3月に15年の労働教化刑を言い渡された直後から昏睡状態にあり、北朝鮮側はボツリヌス中毒になり、睡眠薬を服用したことが原因だと説明しているという。医師団はこれに関し、ボツリヌス菌は検出されなかったと述べた。
ワームビア氏の父親も北朝鮮の説明を信じていないとし、息子は当局から非情な扱いを受けたとしている。