政治活動にほとんど参加しない日本の若者
欧米諸国ではデモ行動やネットでの意見表明など若者の政治活動への参加率が高い JGalione-iStock.
<政治集会への参加やメディア・ネットでの意見表明など、日本の若者は具体的な政治活動にほとんど参加せず関心もない>
社会を変える合法的な手段は政治参加だが、一般市民ができる方法としては選挙での投票や政治活動がある。
日本人、とりわけ日本の若者の投票率が低いことは、過去の記事でもデータを示したことがある(「投票率が低い若者の意見は、政治に反映されない」2016年7月5日)。それでは、政治活動の方はどうだろうか。
政治活動には、デモ、署名活動、集会参加、政治家への陳情などいろいろあるが、これらの実施頻度を国ごとに比較できるデータがある。ISSP(国際社会調査プログラム)が2014年に実施した『シティズンシップに関する意識調査』で、34カ国が対象となっている。
【参考記事】共謀罪法案、国会論戦で進まない対象犯罪の精査
調査では8つの政治活動(political action)の頻度を4段階で尋ねている<表1>。
8つの設問への回答を合成し、政治活動の実施頻度を測る尺度を作ってみる。「1」という回答を4点、「2」を3点、「3」を2点、「4」を1点とし、それらを合計する。この場合、調査対象者の政治活動のレベルは8~32点のスコアで測られる。全部「1」を選んだ回答者は32点となり(4点×8=32点)、その対極は8点となる。