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フランス政治仏下院議会選、マクロン新党が過半数確保 投票率は42%で過去最低
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6月18日、フランス国民議会(下院、定数577)の決選投票は、マクロン大統領の新党「共和国前進」が単独で過半数議席を確保したことが公式データや出口調査の結果などで明らかになった。パリで18日撮影(2017年 ロイター/Bertrand Guay)
フランス国民議会(下院、定数577)の決選投票は、マクロン大統領の新党「共和国前進」が単独で過半数議席を確保したことが公式データや出口調査の結果などで明らかになった。
公式データによると、残り90議席が未確定の段階で、「共和国前進」が過半数議席をすでに確保。
調査会社3社によると、同党と、連携する中道派政党「民主運動(MoDem)」は合わせて355─365議席を獲得する見通し。ただ、これは事前予想の議席数を下回る。
また、共和党陣営の議席数は125─131議席で、最大の野党勢力となる見通し。一方、過去5年間政権の座にあった社会党陣営は合わせて41─49議席にとどまるとみられている。
今回の投票率は約42%で過去最低の見通し。高い棄権率は、マクロン大統領が議会で強い基盤を得たにもかかわらず、改革を慎重に進める必要があることを示唆している。
社会党のカンバデリス第一書記は「社会党は崩壊した」と述べ、党首を辞任すると発表。同氏は先週の第1回投票で落選していた。
一方、極右政党・国民戦線のルペン党首は国民議会選挙で初当選し、同党は少なくとも8議席を確保した。ルペン氏は演説で「政府が進める有害な計画に全力で立ち向かう」と述べた。
急進左派のメランション氏も議席を確保。同氏は大統領の改革案への「抵抗」を約束し、投票の棄権率の高さは、大統領による労働法改正に正当性がないことを意味すると指摘した。
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