米与野党議員、トランプに前FBI長官との通話録音の提出を要求
トランプ氏は先週ツイッターで、コミー氏に対し報道機関に情報を漏らさないよう圧力をかける内容の投稿を行い、同氏との会話を録音したテープの存在を示唆した。
与党共和党のグラハム上院議員はNBCテレビに対し、ホワイトハウスは会話を記録した録音テープがあるかどうかについて「はっきりさせるべき」と強調。
「テープについてうそをつくべきではない。この会話の録音テープが存在するなら提出する必要がある」と述べた。
トランプ大統領は先週突如、コミー氏を解任。FBIは昨年の米大統領選へのロシアの介入疑惑やロシアとトランプ陣営の関係について捜査を進めていたため、民主党はFBIの捜査を妨害する行為だとして批判している。
民主党上院トップのシューマー院内総務は、トランプ氏は早期に録音テープを議会に提出する必要があり、テープを破壊すれば法に違反すると警告した。
同氏はまた、上院民主党はコミー氏の後任選出の採決について、トランプ氏とロシアとの関係を調査する特別検察官が任命されるまで投票を拒む可能性について検討していると明らかにした。次期長官候補の就任阻止に向け、上院で過半数を握る共和党の議員らに協力を求める考えも示した。
ロシアは選挙介入疑惑を否定し、トランプ政権もロシアと結託した疑惑を否定している。
一方、司法省はFBI長官の選定に向けた面接を開始。ホワイトハウスの当局者によると、候補者にはマケイブFBI長官代行やコーニン共和党上院議員、ニューヨーク州控訴裁のマイケル・ガルシア判事、フィッシャー元司法次官補などの名前が挙がっているという。
NBCと米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが共同で実施した世論調査によると、大統領によるコミー氏解任を支持する人は29%で、不支持の38%を下回った。